枕の専門店、枕の通販サイトなどをみてみると、男性用の枕、女性用の枕がそれぞれ販売されています。ホテルなどの宿泊施設では、男女関係なく同じ枕が用意されますが、毎日の睡眠環境を整えるなら、性別に合った枕選びがおすすめです。
男性用の枕と女性用の枕はどこが違うのか、選ぶときのポイントを解説いたします。
男性用枕・女性用枕が別に販売されている3つの理由
男性用枕、女性用枕がそれぞれ製造・販売されているのには、主に3つの理由があります。なぜ性別によって選ぶ枕の形状、素材が違うのか、枕を購入する前にチェックしてみましょう。
理由1:身体つきの違い
男性と女性は、肩幅や首の長さ、骨のカーブなどに違いがあります。もともとの骨格だけでなく、男性の場合は筋肉質、女性の場合は身体が柔らかい、脂肪が多く丸みを帯びている、といった差もあります。
これらの体格差に合わせた枕を選択できると、質の高い睡眠につながります。
理由2:睡眠姿勢の違い
男性と女性では、睡眠姿勢に違いがあります。楽天インサイトが実施した「睡眠に関する調査」をみてみると、男性でもっとも多かったのが「仰向けで寝る(54.1%)」という回答でした。
一方で女性は「右側を下にして横向きで寝る(37.8%)」が一番多く、次に「仰向けで寝る(36.8%)」「左側を下にして横向きで寝る(21.6%)」という回答が続いています。
このように、男性は半数以上が仰向け、女性は半数以上が横向き、という結果があります。男女で違う睡眠姿勢に合わせるためにも、専用の枕が必要です。
楽天インサイト/睡眠に関する調査
https://insight.rakuten.co.jp/report/20231002/
理由3:睡眠時の悩み・希望の違い
男性と女性では、睡眠時に抱える悩みや希望が違います。
男性の場合は、
「汗をかきやすくて困っている」
「加齢臭や皮脂などの臭いが気になる」
「男らしさを感じられる硬さの枕が欲しい」
といった悩みや要望を持ちがちです。
女性の場合は、
「朝までぐっすり眠れる素材、ビジュアルの枕を選びたい」
「枕との摩擦で、肌荒れや髪のダメージが起きるのが気になる」
といった希望が多く聞かれます。
ですが男女別の悩みや希望に寄り添う枕はあまりないのが現状です。
男性用枕の選び方3つ
男性と女性では、選ぶべき枕が違います。どのような枕を用意すると、快眠につながるのか、まずは男性用枕の選び方をみてみましょう。
1:首や肩幅に合った高さ
男性は肩幅が広く、首がしっかりしています。
頭や首をしっかり支えるためには、男性向きの高さのある枕を選びましょう。
自分の肩幅、首の位置に合わせて、中身を調整できるタイプの枕を選ぶと、しっかりサポートできます。
2:男性向きの硬さや素材
汗をかきやすい男性は、通気性が良い枕、さらっと使える素材、洗えるタイプの枕を選ぶのがおすすめです。男性は女性と比べて頭が大きく、重いため、柔らか過ぎる枕では、頭部が沈み込んでしまいます。しっかりとした硬さで、頭や首を支えてくれる枕を選んでください。
3:男性向け機能を持つ枕
いびきをかきやすい、肩が凝りやすいなど、男性ならではの悩みを持つ人が少なくありません。睡眠の悩みが分かっている場合は、トラブルを改善できるサポート機能を持つ枕を選ぶと、心地よい眠りを実現できます。
女性用枕の選び方3つ
女性の場合も、体つきや安眠に適した枕の選び方があります。3つのポイントを紹介いたします。
1:寝方にあった高さ
女性の約5割が横向き、約3割が仰向け寝を選んでいます。仰向けで寝るのか、横向きで寝るのかによって、適した枕の高さが変わるため、男性と共有の枕ではなく、自分の寝方に合った高さの枕をえらびましょう。
2:肌や髪を守る枕素材
美肌や美髪へのこだわりが強い女性は、肌を傷つけない素材の枕や枕カバー選びが欠かせません。いつでも清潔に使い続けるために、カバーや本体が洗える枕を選ぶと、より良い睡眠環境を整えられます。
3:女性に適した柔らかい枕
性別を問わず使用できる枕は、女性には硬すぎるケースが少なくありません。軽い女性の頭を支えるなら、女性専用の柔らかさが求められます。柔らかすぎる枕は、逆に寝づらくなってしまうため、ほどよいフィット感でサポートしてくれる枕を選択してみてください。
まとめ
男性用の枕と女性用の枕が販売されているのは、それぞれの身体に合った睡眠環境を用意するためです。男女兼用の枕で寝づらさを感じているなら、性別や悩みに寄り添ってくれる枕を探してみましょう。
枕の中には、使う人の骨格や寝方に合わせて、中身を増減したり、枕自体が流動したりするタイプの製品もあります。これらの商品を使用する場合も、枕のサイズ、素材の好みは人によって違うため、ぜひこだわって選んでみてください。
自分のための枕に出会えれば、睡眠の質が良くなり、朝から元気に動き出せます。男性のための枕、女性のための枕を準備して、自分の身体が心から喜ぶ、ぐっすり眠れる環境を整えてあげましょう。