2026.07.17 睡眠

睡眠と記憶の定着の関係とは?眠ることで記憶が定着するのはなぜか

「テスト前日、徹夜で勉強した方がいいのかな」「寝たら覚えたことを忘れてしまいそう」——そう思ったことはありませんか。

実はこれ、多くの人が一度は感じたことがある疑問だと思います。でも科学的な研究の結果はその逆を示していて、記憶を定着させるためには睡眠がとても重要な役割を果たしているとわかっています。

今回の記事では、睡眠と記憶の定着の関係とは何か、よく眠ると記憶が定着するのはなぜかについてご紹介します。

この記事でわかること

  • 睡眠と記憶の定着がどう関係しているか
  • 眠ることで記憶が定着するのはなぜか
  • 「寝ると忘れる」は本当か
  • 睡眠学習(眠りながら覚える)は効果があるのか
  • 子どもの学習と睡眠の関係

睡眠と記憶の定着はどう関係しているのか

起きている間に学んだことを、眠りながら整理している

学習

私たちが何かを覚えるとき、その記憶はまず脳の「海馬」という部分に一時的に保存されます。そして眠っている間に、海馬から大脳皮質へと記憶が移動し、より安定した形で定着すると考えられています。

つまり、起きている間にどれだけ一生懸命勉強しても、その後に十分な睡眠が取れていないと、学んだことが記憶として定着しにくくなる可能性があるということです。

「寝ると忘れてしまいそう」と感じるかもしれませんが、実は眠ることで脳が記憶の整理と定着を進めてくれているのです。

睡眠中に記憶が「復習」されている

眠る女性

眠っている間、特に深いノンレム睡眠の時間帯に、昼間に学んだことを脳が繰り返し処理しているという研究報告があります。この過程が、記憶をより確かなものにする一因と考えられています。

また、レム睡眠の時間帯には、記憶同士の関連づけや感情と結びついた記憶の整理が行われているとも言われています。ノンレム睡眠とレム睡眠が交互に繰り返されることで、記憶の定着がより深まるとも考えられています。


睡眠と記憶の定着はなぜ起こるのか

エビングハウスの忘却曲線が示すもの

19世紀のドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスは、記憶と忘却の関係について実験を行い、時間の経過とともに記憶がどれくらい失われていくかをグラフで示しました。これが「忘却曲線」として知られているものです。

エビングハウスの実験では、記憶が減っていくペースは日中よりも夜間(眠っている間)の方が緩やかだということも確認されています。つまり、眠っている間の方が記憶が失われにくいということです。

寝る前に覚えた方が記憶に残りやすい

眠る前に学習

エビングハウスの研究以降も、さまざまな実験が行われてきました。その中で繰り返し確認されていることのひとつが、「寝る前に覚えたことの方が、翌朝により多く記憶されている」という傾向です。

朝に覚えて夕方に確認するグループと、夜に覚えて翌朝に確認するグループを比べると、夜に覚えた方が記憶の保持率が高かったという実験結果が報告されています。

これは、覚えた後すぐに睡眠が取れることで、記憶の定着が進みやすくなるからだと考えられています。


「寝ると忘れる」は本当か

「せっかく覚えたのに寝たら忘れてしまう」と感じる方もいるかもしれません。でも実際には、睡眠は記憶を消すのではなく、記憶を整理して必要なものを定着させる時間だと考えられています。

起きている間は、次々と新しい情報や刺激が入ってきます。その中で覚えたことが上書きされたり、薄れていったりしやすい状態でもあります。一方で眠っている間は外からの情報が遮断されるため、脳が記憶の整理に集中できる環境になるとも言われています。

「寝ると忘れる」ではなく、「寝ることで記憶が整理・定着される」という方がより正確な理解に近いかもしれません。


眠りながら覚える「睡眠学習」は効果があるのか

「寝ながら聴くだけで英語が上達する」といった商品や広告を見かけることがあります。睡眠と記憶が関係しているなら、眠りながら学習できるのでは?と思う方もいるかもしれません。

しかし現在の科学的な見解では、眠っている間に新しいことを学習する「睡眠学習」の効果は期待できないとされています

眠っている間は、外からの情報が脳にほとんど届かない状態になります。そのため、眠りながら音声を聞いても、新しい知識として記憶されることはないと考えられています。アメリカの研究者ウィリアム・エモンズとチャールズ・サイモンが行った実験でも、脳波計で深い睡眠状態を確認しながら単語を聴かせたところ、誰一人としてその単語を記憶していなかったという結果が報告されています。

睡眠と記憶の関係は、「眠りながら覚える」のではなく、「起きている間に学んだことを眠りながら定着させる」という仕組みなのです。


子どもの学習と睡眠の関係

子供の睡眠

子どもにとって、睡眠はただ体を休めるための時間だけではありません。学校で習ったことや、習いごとで練習したこと、友だちとの会話の中で感じたこと——そういったことが眠っている間に整理され、記憶として積み重なっていくと考えられています。

眠りは、記憶を育てる時間でもあるのです。

だからこそ、子どもがしっかり眠れる環境を整えることは、学習のサポートにもつながります。深く眠れているかどうかは、枕やマットレスといった寝具の環境にも影響を受けることがあります。

頭がこもりにくく、寝返りがしやすい枕を使うことで、眠りの質が整いやすくなると言われています。

エスメラルダの小学生専用枕は、子どもの頭の大きさや首の細さ、汗をかきやすいという特徴に合わせて設計されています。成長に合わせて高さを調整でき、寝返りしやすいワイド設計になっています。

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まとめ

睡眠と記憶の定着の関係についてお伝えしました。

  • 起きている間に学んだことは、眠っている間に脳が整理・定着させている
  • 忘却曲線の研究から、眠っている間は記憶が失われにくいことが確認されている
  • 寝る前に覚えたことは翌朝により多く記憶されている傾向がある
  • 「睡眠学習」(眠りながら覚える)には科学的な根拠がないとされている
  • 子どもがしっかり眠れる環境を整えることは、学習のサポートにもつながる

「よく眠れた翌日は頭がすっきりしている」という感覚は、気のせいではないのかもしれません。記憶を定着させるためにも、毎日の眠りを大切にしていきたいですね。

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