寝たはずなのに、朝からしんどい。何を見直せばいい?
目覚ましを止めても、体が重い。夜更かししたつもりはないのに、朝からもう疲れている。
そんな日が続くと、「もっと早く寝ればいい?」「枕が合っていないのかな?」と、何か一つの答えを探したくなりますよね。
でも、寝たあとのすっきり感には、睡眠時間だけでなく、生活のリズムや寝室の環境など、いくつかの要素が関わっています。いきなり何かを買い足す前に、今の眠りを少しだけ振り返ってみませんか。

1.「何時間寝たか」に、もう一つの目安を
「昨日は7時間寝たから、足りているはず」。そう思っていても、その7時間が、布団に入ってから起きるまでの時間になっていないでしょうか。
寝つくまでの時間や、夜中に起きていた時間を除くと、実際に眠っていた時間はもう少し短いこともあります。夜中に時計を何度も確認する必要はありません。翌朝、覚えている範囲で思い返す程度で大丈夫です。
もう一つ見ておきたいのが、「眠って休めた感じがあるか」。厚生労働省の睡眠ガイドでは、これを「睡眠休養感」と呼び、睡眠時間とあわせて大切な目安にしています。
必要な睡眠時間には個人差があります。「何時間なら全員大丈夫」と決めつけず、朝の感覚と日中の眠気も一緒に見てみましょう。
2.思い当たるのは、どんな夜?
生活を全部変えるのは大変です。まずは、最近の自分に当てはまる場面を一つ探してみてください。
- 眠る直前まで、仕事の連絡やスマホを見ている
- 夕方以降もコーヒーなどのカフェインをとっている
- 寝つきをよくしたくて、お酒を飲んでいる
- 暑さ、寒さ、明るさ、物音が気になる
寝る前の強い光やカフェイン、寝室の不快さは、眠りに影響することがあります。お酒も、寝つけたからといってぐっすり眠れるとは限らず、夜中に目が覚めやすくなります。
たとえば、夜の一杯をカフェインの入っていない飲み物に替える。寝る前は照明を少し落として、仕事の確認を終える。掛け物を調整する。自分の生活で変えやすいところから試してみましょう。
育児や介護、交替勤務などで、思うように眠る時間を確保できない方もいると思います。できない項目があっても、自分の努力不足と考える必要はありません。
3.自分の眠りを知る、1週間の「眠りメモ」

眠りの悩みを検索しているうちに、何が自分に必要なのか分からなくなることはありませんか。
そんなときは、次の項目を朝に短く残してみてください。
- 寝床に入った時刻と、起きた時刻
- 実際に眠った時間の、おおよその見当
- 休めた感覚と、その日の眠気
- 気になったこと。暑さ、目覚め、前夜の飲み物など
まずは1週間。細かく採点するより、「夜のコーヒーが遅かった日」「途中で起こされた日」など、暮らしと一緒に眺めてみるためのメモです。記録だけで原因が分かるわけではありませんが、見直すきっかけや、受診するときの説明に役立ちます。
寝具の蒸れや寝姿勢のつらさが気になるなら、それも書いておきましょう。「朝しんどいから枕を替える」と急がず、具体的にどこが気になるのかを確かめてから選ぶと、検討するポイントが整理しやすくなります。
4.「生活を直せば何とかなる」と抱え込まないで
十分に眠る時間をとっても休めた感じがなく、日中の生活に支障がある。強い眠気で、仕事や運転に不安がある。そんな状態が続くときは、自己流の工夫だけで済ませず、かかりつけ医などに相談してください。
大きないびきや、寝ている間に呼吸が止まることを指摘されている場合も、相談しておきたいサインです。睡眠時無呼吸などが関わることがあります。強い眠気があるときは、運転を控えましょう。
また、「眠くてうとうとする」のか、「眠気はないけれど体がだるい」のかでも、伝えたい困りごとは違います。疲れの原因を睡眠だけと決めつけず、いつから、どんな場面でつらいのかをそのまま話して大丈夫です。
今夜は、一つだけ
全部を一度に整えようとしなくても大丈夫。今夜変えやすいことを一つ選び、明日の朝に「少し休めたかな」と振り返るところから。
すっきりしない朝を我慢し続ける前に、自分の眠りを知る時間を少しだけつくってみてください。
画像はイメージです(AI生成)
文・編集:有限会社アリス・インターナショナル
参考資料
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
- 厚生労働科学研究「睡眠チェック&アドバイス」
- 米国国立心肺血液研究所(NHLBI)「Sleep Apnea Symptoms」
- NHLBI「Sleep Apnea Living With」
この記事は成人の一般的な睡眠情報をまとめたもので、個別の診断や治療に代わるものではありません。