睡眠年齢を重ねると、お腹周りが気になる男性が増える傾向にあります。
基礎代謝が下がったから、運動不足だから、つい食べ過ぎてしまうから……など、思い当たる原因が色々あると思いますが、実は睡眠習慣も肥満に影響を与えています。
「いろいろ試しているけれど、なかなか痩せない」
そんな悩みを抱えているなら、睡眠を変えると変化が起きるかもしれません。
今回は男性の睡眠と肥満の関係について解説いたします。
睡眠不足が肥満を引き起こす理由
睡眠時間が不足していると、自律神経やホルモンバランスが乱れ、肥満になりやすくなると考えられています。
・自律神経機能の低下で代謝が下がる
・ホルモンバランスの乱れで食欲が増える
・睡眠時間が足りず、日中の運動不足を引き起こす
このような理由で、体重が増えてしまいがちです。
睡眠が足りていれば、食欲を抑えるホルモンであるレプチンが正しく分泌されます。しかし、睡眠不足の場合、食欲を刺激するホルモンであるグレリンが、多く分泌されてしまいます。
コルチゾールも、肥満に大きく関係するホルモンです。眠れないストレスを感じている場合、コルチゾールの分泌が増え、腹部脂肪の蓄積につながる恐れがあります。
男性は特にストレスを抱えやすい傾向にあります。仕事が忙しかったり、悩みがあったりするときは、穏やかに眠れるように、睡眠環境を整えてあげましょう。
睡眠不足による肥満傾向を放置してしまうと、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす恐れがあります。生活習慣病からの合併症で、心疾患や腎臓病、動脈硬化などにつなが場合もあり、注意が必要です。
参考サイト:ソニー健康保険組合/休養と生活習慣「睡眠不足は肥満の大敵」
https://www.sonykenpo.or.jp/member/health/rest/rest02.html
日経ビジネス/ストレスも原因になる内臓脂肪の塊
https://business.nikkei.com/atcl/plus/00052/012300004/
睡眠時間増加で得られるメリット
睡眠時間を増やすと、自律神経やホルモンバランスの関係以外にも、肥満に嬉しいメリットがあります。なぜ、痩せたいなら寝るべき、と言われているのか、その理由をみてみましょう。
1:筋肉が増える
日頃から運動習慣を取り入れている、という男性が多いと思います。運動をすると、身体に筋肉をつけられますが、睡眠が足りていない場合、筋肉の修復や成長を妨げてしまいます。
身体に占める筋肉の割合が多い場合、基礎代謝が上がり、普段と同じ食生活でも痩せやすくなります。ダイエット習慣として運動を心がけている場合は、身体を動かすだけでなく、睡眠も大切にしてみてください。
2:血糖値を下げられる
睡眠をきちんと取れていないと、血糖値を下げるインスリンが分泌されなかったり、はたらきが悪くなったりします。インスリンが足りていないと、血糖値が上がり、エネルギーとして使われなかった余分な糖が、中性脂肪として蓄えられてしまいます。
食事の糖質、糖分に気をつけていても、睡眠環境によって血糖値が変動してしまいます。健康な身体を目指すなら、きちんと眠り、血糖値が上がらないようにしましょう。
3:夜間の食欲を減らせる
睡眠が足りていない場合、身体が糖分やカロリーの高い食べ物を欲するようになります。身体が求めるままに食べてしまうと、肥満につながるため要注意です。
日頃から寝不足の場合、起きている時間が長くなるため、寝る前にお腹が空きやすくなります。その結果、太りやすい時間に食事をしてしまう、というケースも多くみられます。
夜更かし習慣がある場合は、夜はさっと寝て、朝活動するのがおすすめです。朝であれば、ちょっと食べ過ぎたとしても、日中にエネルギーとして使い切れるため、ダイエットにつながります。
夜の食欲の対処法
睡眠不足を解消できない場合、夜の食欲増加につながりやすくなります。食べないストレスでより眠れなくなってしまう、というケースもあり、気をつける必要があります。次に、夜の食欲への対処法を、チェックしてみましょう。
1:高たんぱくな食事を意識する
夜、どうしても食事をしなければ眠れない、という場合、お米や麺類などの糖質を控えましょう。お腹に溜まりやすいたんぱく質、しっかり食べても脂肪になりにくい野菜をメインにするのがおすすめです。
たんぱく質の中でも、皮や脂肪が多い部位のお肉は、脂質が高いため、消化吸収に時間がかかります。胃腸が活発に動いていると、睡眠の妨げになるため、脂肪分が少ないお肉、魚類、豆腐などの豆類を選んでみてください。
2:水分を多く摂取する
眠れないときの食事と合わせて、水分を多めに摂取すると、食べる量を減らせます。カフェインが多い飲み物は避けて、多めの水分摂取を心がけてみてください。温かいハーブティーなどは、リラックス効果があり、より寝つきが良くなります。
食事をしない場合も、コップ1杯の水を飲んでから眠ると、深部体温が低くなり、眠りに導かれやすくなります。
3:夜の運動は避ける
ダイエットや安眠目的で夜運動をした結果、お腹が空いてしまい食べてしまう、というケースがみられます。仕事が忙しい場合、夜しか運動の時間が取れない、というケースもありますが、激しい運動はできるだけ夕飯前までに済ませておきましょう。
運動した分は夕食でしっかり摂取して、早めの睡眠を心がけてください。
まとめ
「女性の方が男性よりも、睡眠時間が短い」
そう言われていますが、日本人は男女問わず、睡眠が足りていない傾向です。
夜遅くまでお酒を飲んだり、ゲームをしたり、という生活が習慣化している男性も多く、睡眠不足による肥満が心配されます。
きちんと睡眠を取るダイエットは、我慢が苦手な男性に向いています。いろいろ試してみたけれど、思うような成果が得られなかった、という場合は、寝る習慣を見直してみましょう。
このブログでは、心地よい睡眠に導く方法を、他にも多数紹介しています。
ぜひ合わせてチェックして、眠れる習慣づくりに役立ててください。