【小学生の睡眠が足りない? 現状と不足している理由や影響を解説】

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小学生の睡眠時間が短くなっている、という話を多く耳にします。

自分の子どもが夜遅くまで起きている、朝なかなかすっきり起きられない、という悩みを抱えている親御様も多いのではないでしょうか?

今回は、小学生がどのくらい睡眠を取っているのか、最新の実態と理想の睡眠時間、睡眠が足りない理由や影響について解説いたします。お子さまのより良い睡眠のために、お役立ていただければ幸いです。

小学生の睡眠時間はどのくらいが理想

厚生労働省の睡眠に係る推奨事項(案)によると、子どもの睡眠時間は以下のように推奨されています。

2歳児 11-14時間

5歳児 10-13時間

小学生 9-12時間

中学・高校生 8-10時間

小学生の場合は9時~12時間とされており、最低ラインの9時間睡眠を確保するためには、7時に起きる場合で22時就寝、6時に起きる場合で21時就寝の習慣が必要です。

睡眠時間は小学校に入る前も、入った後もしっかりキープする必要があります。

未就学児や中高生の推奨睡眠時間も把握の上、小さな頃からきちんと眠れる環境を整えてあげましょう。

厚生労働省/健康づくりのための睡眠指針の改訂について(案)

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001151834.pdf

小学生の睡眠時間の実態

小学生の睡眠時間は、912時間が理想とされていました。

ところが、東京大学などが腕時計型のウェアラブル端末を使用して、子どもたちの睡眠実態を調べるプロジェクトの中間報告によると、小学生~高校生まで、すべての年代で睡眠が足りていないという経過になりました。

最終的には2万人分のデータを集める予定のプロジェクトですが、2024年春、7700名のデータが集まった時点で、

小学6年生 7.9時間

中学3年生 7.1時間

高校3年生 6.5時間

という結果がでており、すべての年代で、睡眠時間が足りていないことが分かります。

小学生の場合、最低でも9時間必要なところ、1.1時間が不足している結果となり、早期改善が求められます。

NHK/春の睡眠の日子どもの睡眠時間は?実態調査

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240318/k10014394411000.html

小学生の睡眠時間が足りていない理由

ニフティ株式会社が「キッズ@nifty」で実施した「夜寝る時間と睡眠」のアンケート結果によると、半数以上の子どもが「睡眠が足りていない」と回答しています。

睡眠が足りていない理由を、小学生の回答が多かった順にみてみましょう。

家での勉強に時間がかかる 24

塾で帰りがおそい 18

YouTubeなどの動画を見ている 17

夜おそくまでゲームをしている 9

習いごとでかえりが遅い 9

帰ったあとにねてしまう 5

電話・メール・LINEの時間が長い 3

部活で帰りが遅い 2

その他 12

夜おそくまで遊んでいるから眠れていない、と思いがちですが、意外にも1位、2位は勉強や塾が理由でした。

小学生が学校に行く時間は以前より長くなり、外国語やパソコンなど、学ぶ内容も増えています。その結果、宿題が増える、塾でのサポートが必要になる、といった理由で睡眠時間が削られています。

YouTubeなどの動画視聴、ゲーム、LINEなどの理由もありました。ゲーム内で友だちとつながり、遅い時間までオンラインでプレイする。スマホを持つ小学生が増え、自分の端末で好きな動画をみる、友だちと遅くまでLINEをする、といった最近の子どもたちの過ごし方もあり、睡眠時間の減少につながっているようです。

特に小学生は、ゲームや動画視聴を自分の意志で止めるのが難しい年代です。親から声をかけたり、タイマーを用意したりして、時間を決めておくのがおすすめです。

ニフティ株式会社/「夜寝る時間と睡眠」に関する調査レポート

https://kids.nifty.com/report/202007sleep/

睡眠時間が足りないのは危険! 考えられる影響は?

小学生の睡眠時間が短い場合、発達や毎日の暮らしに大きな影響を与えます。

・成長ホルモンが分泌されず発達が遅れる

・食欲がなくなる

・注意力や集中力が低下する

・眠気や疲れを感じやすくなる

このような影響が考えられ、心身の成長を妨げるだけでなく、給食が食べられない、授業に集中できない、授業中に寝てしまう、といった事態を引き起こす恐れがあります。

子どもによっては、親が起きているから、兄弟や友だちが起きているから、といった理由で、睡眠不足に気付いていないケースもあります。

・子どもがイライラしやすい

・多動がみられる

・突然まわりを困らせるような衝動行為に走る

といった様子から、病院などを受診した結果、睡眠不足が指摘されるケースもあるそうです。

小学生の子どもの睡眠が9時間未満で、子どもの言動に気になる部分がある場合は、寝る時間を増やすと良い変化が期待できるかもしれません。

子どもの睡眠不足が続くと、将来の肥満につながる、という指摘もあります。

成長期にすくすく大きくなるためにも、授業や塾での学習を効率よく進めるためにも、睡眠時間を削って勉強するのではなく、年齢に応じた睡眠が必要です。

e-ヘルスネット/衝動行為

睡眠不足や睡眠障害、子どもへの大きな影響

まとめ

睡眠不足に悩まされる小学生が増えています。

子ども同士の付き合いを理由に、睡眠時間が遅くなっているケースがみられることから、ゲームやLINEなどのルール作りも大切です。家庭内でのゲームや動画視聴などが原因の場合は、親子できちんと時間を約束して、寝る時間を確保してあげてください。

小学校の低学年の場合、日中に身体を動かしたり、帰ってから寝てしまった場合は、程よい時間で起こしてあげたり、という方法も有効です。

子どもの健やかな成長のために、頑張った分だけ学習成果が上がるように、適切なサポートで睡眠環境を整えていきましょう。

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