ここ数年、睡眠を管理してくれるアプリ市場が、広がりをみせています。
以前よりも眠りの分析・評価制度が良くなっていることもあり、睡眠アプリで眠り方を見直す人が少なくありません。
その一方で、
「睡眠アプリで何ができるの?」
「本当に信頼できる結果が得られるの?」
など、分からない部分が多くて不安……という方もいると思います。
今回は、睡眠アプリを上手に活用するために、仕組みや利用するメリット、自分に合った選び方を解説いたします。
睡眠アプリとは
睡眠アプリは主に、寝ている間の様子を検知し、それぞれの技術で分析するサービスです。端末に搭載されているマイク、動きや振動を感知する加速度センサーで、睡眠状況を記録します。
睡眠時間、睡眠リズム、いびきや歯ぎしり、呼吸音、寝返りの回数、心拍数(ウェアラブル端末のみ)などが把握できるため、深く眠れているのか、いびきはうるさくないか、呼吸が止まっていないか、といった自分の状況を把握できます。
アプリは大きく分けて2種類あり、枕元にスマホを置いて睡眠状態を確認するタイプ、スマートウォッチなどのウェアラブル端末と連携しているアプリを使用して情報を収集するタイプがあります。
より精度の高い検索結果を求めるなら、直接身につけて使用するウェアラブル端末タイプ、無料で気軽に睡眠チェックをはじめるならスマホアプリがおすすめです。
睡眠の分析だけでなく、寝付きを促す音楽を流してくれる入眠機能、起床をサポートするアラーム機能などがついているアプリもあります。
睡眠アプリを利用する3つのメリット
睡眠アプリを活用すると、3つのメリットが待っています。
どのようなプラスがあるのか、良い点をみてみましょう。
メリット1:睡眠の質を把握できる
自分ではぐっすり眠っているつもりでも、睡眠アプリを使ってみたら、眠りが浅かったり、何度も寝返りを繰り返していたり、いびきをかいていたり、という場合があります。
睡眠アプリはセットしておくだけで、このような睡眠時の様子を自動で検知・分析できる点がメリットです。睡眠時間やノンレム睡眠とレム睡眠の波、寝付くまでの時間、覚醒した回数や時間などから睡眠の質を把握し、必要に応じた改善策を取り入れられます。
何時間睡眠の時に調子が良いのか、など、客観的に自分の睡眠を把握できるのも、睡眠アプリを使用するメリットです。
メリット2:身体の不調に気付ける
寝ている間にいびきや歯ぎしりをしていたり、呼吸が不安定だったり、睡眠アプリを使用すると、このような不調に気付けます。特に睡眠時無呼吸症候群は、本人に自覚がないことが多く、放置してしまうと重症化する恐れがあるため注意が必要です。
毎日しっかり眠っているのに目覚めが悪い、眠った気がしない、朝から疲れている、そんな悩みがあるなら、アプリで睡眠の様子をチェックしてみてください。
メリット3:入眠やスムーズな寝起きにつながる
睡眠アプリの多くが、入眠モードやスマートアラームなどの機能を搭載しています。これらのシステムを活用すると、寝付きや寝起きが良くなるため、深い眠りにつながったり、朝から元気に動き出せたり、というメリットがあります。
深い眠りのタイミングで無理に起きた場合、だるさや重さが日中も残りがちです。スマートアラームを使うと、設定したアラームよりも早い、眠りが浅いタイミングを狙って起こしてくれるため、すっきり目覚められます。朝起きるのが苦手な人は、ぜひ活用してみてください。
睡眠アプリの選び方
睡眠アプリを導入するなら、まずは目的を明確にしましょう。
・睡眠の深さが知りたい
・睡眠の質を高めたい
・眠れない理由が知りたい
・睡眠を楽しみに変えたい
など、何をしたいのかによって、選ぶべきアプリが変わります。
アプリには無料のもの、有料のもの。
ウェアラブル端末が必要なもの。
OSによって対応しているもの、対応していないものがあるため、予算内で導入できるかどうか、自分のスマホやスマートウォッチにダウンロードできるかどうか、と言う点も重要です。
眠りの深さが知りたい、質を高めたいという場合は、精度が高く、グラフが分かりやすいアプリ、きめ細やかな分析、アドバイスが受けられるアプリがおすすめです。
不調が気になり、眠れない理由が知りたい、と言う場合は、いびき検知に特化したアプリ、睡眠時無呼吸症候群をチェックするアプリなどがありますので、ダウンロードしてみましょう。
睡眠不足が気になっている、子どもがなかなか寝てくれない、と言う場合は、寝れば寝るほどキャラクターに出会えたり、ストーリーが進行したりする、ゲーム性の高い睡眠アプリが適しています。
無料アプリがたくさんリリースされていますので、自分に合ったサービスを比較・検討してみてください。
まとめ
睡眠アプリを使ってみると、知らなかった睡眠のクセに気付けます。
便利なサービスですが、アプリによっては精度が低く正しい情報が得られなかったり、気にし過ぎる繊細なタイプの場合、アプリが気になり眠れなくなったり、という場合もあります。
あくまでも眠りの参考として、明らかな不調がある場合はクリニックへ、アプリ導入で眠れなくなってしまった場合は、使用を中止してください。
上手にアプリを活用できると、睡眠の振り返りができると、眠りの改善点や問題の発見、睡眠の質向上につながります。まずは、目的に合ったアプリを選んで、睡眠の様子をたしかめてみましょう。