「夜、なかなか寝付けない」
「夜中に何度も目を覚ましてしまう」
そう感じているなら、体内時計が乱れてしまっているかも知れません。
仕事や育児があるから、生活習慣を見直すのは難しい……と感じがちですが、快眠につながる夕食の量や内容、時間を変えるだけで、体内時計のリセット力をアップできます。
今回は、夜の食事から睡眠の質を変える、体内時計の調節法を紹介いたします。
体内時計と睡眠の関係
私たちの身体には、体内時計が備わっています。
夜になると睡眠モードになり、朝になると1日のスイッチが入るように、体内でリズムを調整しています。
何も感じなくても、夜になるとちゃんと眠くなるのは、体内時計のおかげです。
一方で体内時計は、ちょっとした生活習慣の乱れでズレが生じてしまいます。
体内時計は本来、朝光を浴びるとリセットされるシステムです。
ところが、何らかの理由でズレが起きてしまうと、朝きちんと起きられず、リセットできなくなってしまいます。
体内時計のズレは、睡眠のリズムが乱れてしまうだけでなく、頭痛や倦怠感、食欲減退とった不調にもつながります。
毎日を気持ちよく過ごすために、体内時計が朝きちんとリセットされる生活を目指しましょう。
夕食を見直して体内時計を整える3つの方法
夕食を食べる時間や量、内容を変えると体内時計のリセットにつながります。
どのように夕食を見直すべきか、今すぐ取り入れられる3つの方法をみてみましょう。
方法1:次の食事までの感覚を空ける
体内時計は、毎朝リセットされます。
食事と食事の間が一番空いたタイミングでリセットされるため、朝起きると自然とリセットされるようにできています。
毎朝のリセットを促すために、一番長い食事の間隔を12時間程度空けるのが良いと言われています。朝食を7時に食べる場合、夜7時までに夕飯を済ませる計算です。
夜7時までに夕飯を終えて、22時までには眠るようにすると、体内時計が整います。
また、食事時間を空けたいからといって、朝食を抜くのはNGです。
体内時計のリズムを整えるには、朝食を決まった時間に食べる習慣も重要なため、夕食の時間を見直しましょう。
方法2:夕食の量を減らす
食事は、私たちの身体を動かすエネルギーです。
生きるために欠かせない食事習慣ですが、夕食後は身体を動かす機会がほとんどなく、多くの人がエネルギーの過剰摂取になっています。
夕食の量が多いと、体内時計の乱れにつながり、睡眠に影響を与えます。
理想の食事量は、朝4:昼3:夜3です。
難しい場合は、朝3:昼3:夜4くらいになるように意識してみてください。
体内時計には、夕飯に食べたものを脂肪として蓄える働きもあります。
夕食を摂りすぎてしまうと、内臓への負担が増えたり、肥満や生活習慣病につながったりするため注意しましょう。
朝はしっかり、夜は少量の食事を心がけて、健康的でぐっすり眠れる生活を手に入れてください。
方法3:夕食の内容を見直す
夕食の量を減らしても、胃に負担が多い食事内容を選んでしまった場合、消化に時間がかかり、睡眠に影響を与えてしまいます。
脂っこいもの、甘いものは朝もしくは昼、食べるようにして、夜は低脂質で食物繊維多めの食事を意識しましょう。
安眠するために、ストレス緩和や疲労軽減が期待できる、GABAを含む食材を食べるのもおすすめです。
GABAを多く含むトマトやパプリカなどの野菜、バナナやメロンなどの果物、キムチや納豆、ヨーグルトなどの発酵食品を積極的に夕食へ含めてみてください。
朝食・昼食の見直しも重要
夕食の見直しができたら、朝食や昼食の内容も変えると、より体内時計を整えられます。
朝食は6~7時に起床し、起きてから1時間以内に食べるのが理想です。
パンやごはんなどの糖質をしっかり摂って、体内時計のリセットを促しましょう。
夜更かししてしまった場合、朝食と夕食の間隔を空けるために遅めの朝食を選ぶケースがみられますが、これは間違いです。遅寝であっても朝はいつもの時間にきちんと起きて、朝食を摂るようにしてください。
昼食は、朝食から5時間後くらいが目安です。
朝7時に食事を摂った場合は、12時くらいに昼食を食べるペースです。
夜の食事を少なめ、軽めにするために、満足度の高い昼食の内容を意識しましょう。
満足度が高い、といっても丼ものなどのただボリュームが多い食事ではなく、バランスの取れた定食などを選ぶのがおすすめです。
まとめ
心地の良い快眠は、毎朝きちんと体内時計をリセットできるかどうかにかかっています。夕食の量が多かったり、食べる時間が遅かったりする場合は、内容を見直してみてください。
夕食が変わると、睡眠の質が上がるだけでなく、美容や健康への良い変化も期待できます。
朝食、昼食の時間を合わせて整えながら、気持ちの良い朝を迎えましょう。